木下健志さんがしてくれた話

木下健志

昔、木下健志選手と試合前に食事に行かせていただいた事があります。

減量に入る前に最後の晩餐を楽しむという名目で焼肉へ行ってきました。

木下健志

木下健志

ボクシングにはリング禍といって試合で事故を起こし亡くなってしまう事があります。

万が一の事も頭の片隅にある為に、試合までに遺書などを書いて臨む選手もいるくらいです。

木下健志選手も同じようにその恐怖と向き合う事があると仰っていました。

実際に私の目から見て、大変失礼ではありますが彼は典型的なスパーリングチャンピオンだと感じています。

スパーリングチャンピオンとは、スパーリングではチャンピオンクラスの選手と互角以上に渡り合えるのに試合では力が発揮できずに負けてしまうような選手の事です。

それは彼の戦績が物語っています。

木下健志

木下健志

 

しかし、私は木下健志選手の試合を観てきて不思議で仕方がありませんでした。

勝っている試合は異常に強いのです。

新人王戦で準決勝にいくまでの木下健志選手の試合を見ると、無敗のホープを2人下している上にKO率の高い期待のホープと互角に渡り合って3人のジャッジの内の一人は木下健志選手優勢としていたくらいです。

世界チャンピオンになった選手とも良い試合内容で戦っていました。

そこで木下健志選手に思い切って思い切って聞いた事があります。

「実際、気持ちが弱い?」

すると、木下健志選手はこう答えてくれました。

「いえ、気持ちではなく基準値が高すぎるんだと思います。

例えば、100やれば十分な準備がいると言えたとしても

150、200やらなければ不安で仕様がなく、むしろ諦めた状態で試合に臨んでしまっていたのかもしれません。」

その時に思ったのが、試合の時というのは試合の時に全力で出し尽くすメンタルでなければ勿体ない。

高いポテンシャルをもっていても試合に活かせなかれば宝の持ち腐れだという事。

木下健志選手はまさにそうでした。

誰しもが実際に持っている力を試合で最大限に出し尽くす事が前提です。

しかし、彼のようなポテンシャルがあれど試合で活かせなかれば勿体ありません。

私個人的には、木下健志選手のような選手が他にもいるという事、

ボクシングはそこも面白さの一つである事を再認識した出来事でした。

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